いまだからこそ地上波で放送して多くの人に観て欲しい映画です
<あらすじ>
舞台は香港、ある会社の取締役のベス(グウィネス・パルトロー)は
不倫をしにシカゴに立ち寄る
その後自宅でけいれん後死亡するがどうやら
正体不明のウイルスが原因であることが判明する
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)やWHOがウイルスの正体を突き止め
ワクチンを開発するが、フリージャーナリストのクラムウィディ(ジュード・ロウ)
は裏に製薬会社の陰謀があるという話をネットで発表し始め…
<感想>
私はamazonプライムビデオで視聴したのですが
この映画公開年が2011年なんですよ
現実のコロナウイルス発生が2019年、流行が2020年なので
まず視聴後にこの映画の予測の正しさに感心すると同時にゾッとすると
思います(実際にCDCや感染症の専門家から情報を得ているそうな)
最初のシーンが誰かのした咳で始まるのは印象的ですね
そしてなぜか「2日目」の表示
なにこの日数表示?って思いますよね?
これは感染拡大の開始日をカウントしているんですが
「それなら1日目じゃないの?」って疑問に思いますよね?
最後に明らかになります
そして感染の始まりが夫(マット・デイモン演じるミッチ)がいるのに
不倫をするという「過ち」からパンデミックが広がるというのは象徴的
(現実において初期の対応が遅れるという「過ち」と重なりますね)
一方新聞社ではクラムウィディというフリージャーナリストが
新聞社にパンデミックの兆候がある事を売り込みに行きますが
「メディアは狼少年じゃないのよ」と言われて
自分の記事を拒否されます
ここのセリフが後から効いてきます
CDCとWHOは感染による死者を予測し(7000万人になると予想)
被害を最小限に食い止めるため奮闘し、ワクチンも開発します
そしてワクチンが完成してある程度の収束見通しが出て来るまで
人々がどの様な行動をするのかというシミュレーション的な
側面があるんですけど、この予測が現実に起こった事と
見事に合致しているんですよね😰
私の知る限りではこの映画、地上波では放送されていなかったと
思うのですが(違ったらすみません)パンデミックの始まり
あたりに放送するとまだ視聴した時にストレスが
強くて「いまこんな大変な時にシンドイ映画観たくないよ、なんか楽しい
映画観たいよ」って拒否されたと思いますが
ある程度落ち着いてきた(それでも8波が来るみたいですが)今なら
「医療従事者の感染」「陰謀とデマの拡散」「都市封鎖」
「買占め(感染拡大初期のマスク不足ありましたね)」
等のシーンを観て「あー、こんなことあったなー」とか
「すごい、考証がしっかりしているとここまで正確に予測出来るんだ」と
観ている人の多くが共感したり感心するんじゃないかと思います
そしてワクチンが完成するのですが
このワクチンの接種権を巡って「持つ者と持たざる者」の格差が
描写されます
たとえ地位のある教養の高いであろう人物も自分や自分に近しい人を
守ろうと嘘やズルを使っていきます
そして全世界の死亡者数が2600万人に達したがなんとか
予測した死亡者数7000万人は下回って最悪の被害は免れます
ラストは最初の感染者がどうやって感染したか
すなわち「1日目」のシーンでこの映画は終わります
ベスが取締役を務める会社が開発の為に自然を荒らし
その結果巡り巡って彼女にウイルスが感染するという
皮肉な終わり方なんですよ
<フリージャーナリスト クラムウィディ>
クラムウィディは「レンギョウが効く」とか「これは製薬会社の陰謀だ」
などとSNSを通じて「デマ」を「狼少年のように」
吹いてまわり、文字通り「拡散」してCDC達の邪魔をします
「恐怖」という第2のウイルス発生ですね
この男の始末の悪いところは自分でデマを本当に信じ込んでいるので
正しい判断が出来なくなっているんですよね(日本にもこういう人いましたよね?)
その後クラムウィディは逮捕されるのですが、なんと熱心な支持者達により
釈放されちゃうんですよ!😫
この「罪を犯したのにデマを信じ込んだ人により支持されて裁かれない」というのは
ドナルド・トランプ元大統領をも想起させますよね(-_-;)
なんというか非常に21世紀的な嫌な感じ
11月7日の時点でAmazonのカスタマーレビュー数は1万を超えているので
かなりの人が視聴しているんでしょうけど
衰えているとはいえいまだテレビの影響は大きいと思うので
地上波でこの映画が放送されより多くの人の共感が得られることを
期待します!おススメです\(^o^)/