「バイオレンスアクション」の映画版と
漫画原作版の比較です
<漫画原作版>
おそらく作者は
暴力が物凄く怖いと思っている
そうでなければこんな暴力描写は表現出来ない
そしてこの漫画の狙いというかテーマは
作中の登場人物がはっきりと言ってますね
「恐怖がやって来たよ」と
「文化や教養、社会システムは恐怖があってこそ発展していく」と
言ってますよね
これはつまり
「この漫画を読んでちゃんと恐怖を感じてね」
「そして文化や教養、社会システムを発展させてね?」って
こちらに訴えかけているんですよ
これは我々ストレスの多い現代人が
そのストレスから自己を守る為に感情を鈍くさせて
人間性を喪失しているのを取り戻させようとしている
んじゃないのかなと
つまりこれは我々の感情を取り戻そうと
主人公である殺し屋「ケイ」を狂言回しとして
読者に地獄めぐりをしてもらい
剝き出しの暴力表現をして
読者にちゃんと恐怖してもらい
感情を動かして(文字通り「感動させ」)
マッサージしてくれている作品なんじゃないかと
推測します
だからタイトルをいっそのこと「マッサージ」にしてもいいんじゃないかと
<映画版感想>
以上の推測の元映画版を視聴したのですが
これ、「主役不在の映画」になっちゃってますよね?
この映画の主役は「えげつない剥き出しの暴力描写」で
「それを観ている者に恐怖を味わってもらう事」なので
冒頭からなにもかも台無しなんですよ(-_-;)
ケイ役の橋本環奈さんですけど
なんというかポップさが足りないというか
原作の漫画ではいちばん狂っているのに
まともであろうとするという
さらにとち狂ったキャラクターなので
もう少し声のトーンが高い女優さんを起用した方が
良かったと思います
あと彼女のアクションに重みがありません
それと岡村隆史が出演しているんですけど
もう彼が映画に出ている時点で「少林少女」の悪夢が
蘇っちゃうんですよねー
この映画の問題の根本原因は監督にあるんじゃないかな?
監督の瑠東東一郎さんの監督作品を確認してみると
「劇場版 おっさんズラブ 〜LOVE or DEAD〜」の監督なので
これは人選ミスでしょう
熱心な原作ファンは激怒していることでしょう
あ、でも「原作漫画に悪質な改編を施すというヒドイことをしている」という
点ではメタ的な表現なのかな?
等と己を偽っても仕方ないですね(;^ω^)
何故三池崇史監督に撮らせなかったのか謎です😩
彼なら観ているこちらが目を背けたくなるような
途中で席を立つ人続出の超暴力映画にしてくれた筈です!