にきさんすけのバラエティショップ

ASD自覚者(確定診断未実施)が、映画や漫画等の感想を書いてます

金曜ロードショー 映画「天使にラブソングを」感想

30年前の映画なので視聴前に読んでも大丈夫です

 

<あらすじ>

ネバダ州リノ(ラスベガスと並ぶ観光都市)で歌手の

デロリス(ウーピー・ゴールドバーグ)は

マフィアのボスヴィンス(ハーヴェイ・カイテル)の愛人

 

ヴィンスには妻が居てデロリスは別れて欲しいと

思っているが、ヴィンスはそのつもりはない

しびれを切らしたデロリスは、別れを切り出そうと

ヴィンスの居る部屋に入ると

 

そこでヴィンスは裏切り者を処刑していた

殺人の現場を目撃してしまった

デロリスは逃亡して警察に駆け込む

警察は「いちばん安全な場所」として

 

彼女を修道院にかくまうが…

<感想>

まず冒頭子供時代のデロリス(カトリック系の学校)

が先生に「12使徒の名前を黒板に書きなさい」

と言われてデロリスはエルヴィス(もちろんプレスリー)の名前を書く

このことから彼女の性格が反抗的なものである事が示されていて

 

時代は飛んで、大人になったデロリスは歌手で

黒人クラブで歌っているが

聴いている人はほとんどいなくて拍手もまばら

 

ヴィンスが奥さんと離婚してくれない事もあり

リノでのクラブ歌手を辞めようとしている

 

ヴィンスとの別れ話のやり取りですが

その最中ヴィンスは下着姿なので

私はヴィンスがうだつが上がらない奴かと

思って観てましたが

 

マフィアのボスだったんですね(;^ω^)

 

そのあとデロリスは修道院に匿われますが

そこのボスである修道院長には最初から

煙たがられます

 

そして修道院聖歌隊の歌を聴くのですが

あまりにもヒドイのにドン引き

 

修道院での生活の窮屈さに嫌気がさして

外に抜け出して酒場に行きますが

ここで彼女は酒場の客でちゃんと椅子に座っていない

奴に「ちゃんと座りな」と注意するんですが

 

彼女も知らないうちに自身の中で変化が起きているんですね

 

で、外出がバレて修道院長に

「これからあなたは聖歌隊に入りなさい」と

言われて渋々聖歌隊に入ります

 

そりゃあんなヒドイ状況を見せられれば

入りたくないでしょうが

ここで彼女がクラブ歌手時代にグループを仕切っていた

経験を生かして聖歌隊を立て直していきます

 

声質によって配置を変えたり

声の小さかった人の声を指導して彼女の「私には何かある」

と言っていたその「何か」を引き出すのですが

こうしていくことによりデロリス自身も自分には

人を指導したり人の能力を引き出す力があることに気付かされます

 

これはリノでヴィンスの愛人を続けていたら

到底気付けなかったですよね

 

あんなきらびやかな観光都市にいて

そこから窮屈な修道院に移ったのに

自分の能力に気付いた

 

これはリノというひとつのところにとどまらずに

「外に出た」から分かる事が出来た

 

そして成長した聖歌隊は町一番の人気者になるが

まだ修道院長は気に食わなくてデロリスを注意する

が、デロリスは「面白くしなきゃ」「町に出よう」と言って

今度は修道女(SISTER)達と一緒に街に出て

 

慈善事業という修道女の活動(映画の原題「SISTER ACT」)を行う

まあアダルトショップに入ろうとする年配の方の行く手を

阻むのは可哀想だと思いますけどね😅

 

修道女たちは町へ出て「外に出て」変わるのですが

修道院長だけはまだ外にでていこうとしない

 

そうこうしているうちに

聖歌隊の事が話題になり、マスコミにも注目され

それがテレビに写ってしまいデロリスの居場所がバレる

 

聖歌隊の評判はローマ法王の元にも届いていて

ローマ法王が見に行くことになりますが

 

ヴィンスがデロリスを追ってきている

ここでデロリスは決断を迫られますが

彼女は逃げない

 

仲間からは文句を言われますが逃げてもいいのに

 

これは彼女が「自分の使命に目覚めた」から

ですよね

 

彼女の面倒見のいい性格によって聖歌隊を指導したけど

聖歌隊が成長して町の人気者になる光景を見たことにより

彼女もまた変化したと

 

そしてヴィンスに捕まるのですが、それを追って

今度は修道女達がデロリスを追って

リノへヘリに乗って助けに行きます

 

そこでデロリスを助ける為に修道院長も「外に出て」

「彼女はただの女じゃない」と認める発言をして

警部補の活躍もありヴィンスは捕まります

 

ここで修道院長はデロリスに

「みんな罪にまみれた、ありがとう」と言う

これ字面だけだと嫌味に聞こえますけど

そういうことじゃなくて

 

彼女たちは修道院にいて外の世界を知らずに生きて来た

修道院の中にいることで「守られている」と思っていた

 

だけど修道院の中に「自分を閉じ込めていた」けど

「外に出て」リノという観光都市に来て

ギャンブルという「罪を犯す」ことで「本当の意味で世界に生まれて来た」って

意味なのではないかと(←ちょっと表現が重いかな?)

 

まあ難しい事を考えずに歌を聴いてハッピーになって楽しむだけでも

いい映画です\(^o^)/