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過去の罪を清算し、妻の死を受け入れるまで 午後のロードショー 映画「イコライザー2」感想

闇の仕置き人”イコライザー”の活躍を描く続編です

 

<あらすじ>

特殊工作員のマッコール(デンゼル・ワシントン)は

今はタクシードライバーの仕事をしながら

裏では闇の仕置き人「イコライザー」として活動している

 

そんななかベルギーのブリュッセルでは元職場の

構成員が妻を殺して自殺したとの報を聞きつけ

かつての同僚スーザン(メリッサ・レオ)が調査に

向かうがスーザンはこれが自殺ではないと気づく

 

だがスーザンは襲撃を受けて死亡

訃報を受けたマッコールは監視カメラの映像を頼りに

「これは計画的な犯行だ」と気づき

 

かつて共に仕事をし部下でもあったデイブ(ペドロ・パスカル

接触し協力を求めるが…

<感想(ネタバレあり)>

まずOP、トルコの列車内

イスラム教徒に変装したマッコールがお茶を求めて

ダイナーのある車両に入り男と雑談、そして

「DV野郎が娘を連れ去ったので取り戻しに来た」と告げる

 

なんの変哲もないオッサンにこんな事言われたら

誰でもビックリしますよね(;^ω^)

 

そして「演算」シーンからの「秒殺」

DV野郎の席に近づき「この世に痛みは2つ、実際の痛みと改心の痛みだ」

暗転から悲鳴が列車の音にかき消され、映画のタイトル登場

完璧です!

 

自宅に居るマッコール、未だに眠れなくて結婚指輪を

右手に嵌めている

 

これは前作でわかっていることですが、妻とは死別していて

妻の死を受け入れられないことを示しています

 

DIA(国防情報局)の協力者夫妻を自殺に見せかけて殺す

シーンですが、すごく残酷で目をそむけたくなります

スーザンが2人の男に暴行を受けるシーンも凄惨ですが

ここは必要なシーンです

凄惨であるほど後のカタルシスが強くなるので

 

DV野郎から娘を救った事を確認する為に彼女の居る

本屋を訪れて「失われた時を求めて」を購入

本によってマッコールの心情を表現するのは前作でも

ありましたがやっぱり上手いし手堅い表現ですね

 

スーザンとの再会シーンでマッコールは鏡で身だしなみを

整えますが、これってマッコールはスーザンの事が好きだったんじゃ

ないのかと

 

でもスーザンは既婚者であくまでも良き友達として接する

 

自宅のあるアパートの壁や畑が荒らされているのは

マッコールの犯してきた罪と、絵描き志望の

マイルズ(アシュトン・サンダース)の現在の

精神状況を(兄が射殺されている)表していて

 

スーザンの死はマッコールが目を背けて来た、愛する者の死

に向き合わざるを得なくする為

これは「過去のトラウマが気づけと追いかけて来た」ということ

 

スーザンの遺品の入った箱を開けたくないマッコールの顔がツラそう😭

 

遺品に有った証拠を頼りにDIA協力者の死が

自殺に見せかけた殺人である事を見抜き

 

自分が死んだ事を偽装して行方をくらませてから

会っていなかったデイブと再会します

 

ここでネタ晴らししちゃいますが

スーザンを殺害したのはデイブです

 

それを踏まえて再会シーンを見直すと

まずマッコールが生存しているのを知らないデイブは

素直に驚いていますが、その表情を長く映してます

ここでデイブはおそらく「演算」していますね

マッコールと抱き合うシーンではデイブの表情は見えない

ですが焦っているでしょうね

 

そしてマッコールが自分が犯人である事を突き止めるのも

時間の問題である事、殺し合いは避けられない事も

読めてしまう

 

デイブはマッコールと対の存在です

それはいちいち対象的に示されています

白人とアフリカ系、一戸建ての裕福な家庭持ちとアパートに一人暮らし

2人が決裂するシーンでの服の色、最終決戦でのデイブは高所

マッコールは地上とか徹底的に対象に描いている

これはデイブがマッコールの「過去」であり

「過去に犯してきた罪」だからですね

 

マイルズのシーンに戻ってマッコールはかなり

強引に説得してマイルズを更生させる

これはおそらく、マッコールが過去に闇落ちしてそれが元で

国防情報局に勤めることになりそこで

「他人に誇れない事」をしてしまったから

 

マイルズはマッコールの「あり得たかも知れない未来」

 

最終決戦シーンがハリケーン下の、妻と過ごした家のある

街なのは作劇上市街戦がやりたいので人払いをしたいという

理由と、嵐なのは現在と過去の相克を表している

 

一人割を食って殺された人いますけどね…(-_-;)

 

スーザンの写真がやたらベタベタ貼り付けてあるのは

「己の罪と向き合え」という問い

 

そしてアクションシーンで見所としては

「小麦粉を使った粉塵爆発」ですね

 

これちょっとわからない人は「え、なんでこれ爆発すんの?」って

知らない人は思っちゃいますので説明しますと

「一定濃度の可燃性の粉塵が、大気などの気体中に浮遊した状態で

火花などで引火により爆発を起こす現象」で

 

私がフィクションで最初に知ったのは浦沢直樹先生の

「パイナップルアーミー」でしたか

かつての仲間を始末していき(過去の罪を清算

最後に塔の最上階に居たデイブと決着

もちろんトドメはスーザンを刺した箇所と同じ

箇所、瞳のアップは「お前の目には何が見える?」ですね

 

すべてにケリがついて右手の指輪を左手の薬指に

嵌めて、妻の死を受け入れる

今度はちゃんと眠れますね😊

 

ラスト、荒んだアパートの壁と畑が修復されているのは

マッコールが再生し、マイルズが更生したという結末

 

<終わりに>

最初に観た時「あれ、なんか第1作と比べてテイストが違くない?」

と思っていましたが、何回か見ているうちに

「この続編はマッコールにとって必要で、二つでセットなんじゃないか?」

と考えてます

 

で、少なくともこれで「マッコール版イコライザー」は終了ですよね?

 

全てに決着がついていますのでこれ以上は蛇足ですからね

 

2作品でセットのこのシリーズ

第1作と連続で視聴することをおススメします\(^o^)/