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「私に限界なんて無い!」 クロエ・グレース・モレッツ主演映画「シャドウ・イン・クラウド」感想

クロエ・グレース・モレッツ主演の、サスペンスアクション映画です

 

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<あらすじ>

1943年、第二次世界大戦下のオークランド

婦人補助空軍のモード・ギャレット(クロエ・グレース・モレッツ

は機密情報の書類が入った鞄を抱えて爆撃機

「フールズ・エランド号」に強引に乗り込む

 

男だけの機内に女が入った事が気に食わない

乗員たちは、ギャレットを下部銃塔に閉じ込めてしまう

 

そこでギャレットは機体の外から未知の

怪物の姿を目撃するのだが…

<感想(ネタバレあり)>

密室劇であり会話劇でもあり、モンスターパニック映画

の要素とサスペンス要素をたったの83分で収めた秀作です

 

最初、「グレムリン」についてプロパガンダ

っぽいアニメーションによる説明があります

兵士にちゃんと機体のメンテナンスをするように

注意喚起の目的で作成されたという体裁の様ですが

これはこの映画の為にわざわざ作ったんですかね?

 

劇中に出て来る怪物が何なのかわからないといけないから

ここで説明するのは大事ですね

 

1943年というまだ女性の地位が低かった時代の話で

爆撃機は当時の男性優位社会を象徴させている

 

そこはホモソーシャル(男社会)で、ギャレットは煙たがれて

「下部」に押し込められていることからもわかりますね

 

銃塔に閉じ込められているのは女性が当時

抑圧されていた状況を示しています

 

通信機を介して上に居る男達が彼女に

今そんなことを言ったら、訴えられるヒドいハラスメント

台詞を浴びせて来るのも当時の社会状況を表現

 

そして彼女は怪物を目撃するんですが

これはOPで説明のあった「グレムリン」です

 

この怪物の起源は諸説ありますが

ここでは機械やコンピューターに悪さをする

「イギリスに伝わる空想上の妖精(ここ重要)」です

 

怪物は彼女に襲い掛かりますが

彼女は追い払い、その直後に攻撃して来た

日本軍機を撃墜します

 

そこで彼女は「いい仕事をした」事を認められ

この機に乗り込んだ事情を問いただされる

「機密書類が入っているから絶対に開けないで」と

彼女が言っていた鞄を男達は開けてしまう

 

「絶対に〇〇をするな」と言われればダチョウ俱楽部

敵な前振りですから開けますよね(;^ω^)

 

鞄の中身は機密書類でもなんでもなくて

赤ん坊が入っていた

 

観念した彼女は事情を話し始める

彼女は結婚しているが、夫はDV野郎でそこから

逃げて来て、赤ん坊は乗員の(!)クエイドとの

あいだの子で夫には内緒で生んだ事を

 

機体に乗り込んだ時のクエイドとのやり取りを

見返してみると、なんか態度や表情変でしたね(^^ゞ

 

グレムリンが赤ん坊を奪って

居るのを見たギャレットが「私に限界なんか無い!」と

覚悟を決めて銃塔という「自分の殻を破って」戦うシーン

なんかジブリアニメっぽいですね

 

彼女の話が終わってからグレムリン

機内に侵入して乗員を襲います

 

なぜかここのBGMがコメディタッチで

乗員がドンドン殺されていくのとの対比で

なぜか笑ってしまうんですよね( ´艸`)

 

殺された奴の大半は彼女にハラスメント発言を

していた連中なので「ザマァw」とスカッとしますが

 

なぜか機長も死んじゃうのは、お話の展開上やむを得ない

んでしょうね(ヒドイw😅)

 

・怪物の正体

 怪物「グレムリン」の正体ですが

 これはおそらくギャレットの

 

 「夫が追いかけて来て私を連れ戻すんじゃないか」

 「赤ん坊がいるのに気づいてその子に暴力を振るって殺して

 しまうんじゃないか」という「不安妄想」が怪物の形をなしたんでしょう

 

 OPのロッカーにあるグレムリンのポスターに

 「グレムリンは人をイジメて楽しむ」ともありますからね

 

 この爆撃機オークランドニュージーランド)から

 サモアへ向かって飛行しているのに、「イギリスの空想上の妖精」が

 襲って来たのは、グレムリンがギャレットが不安の為に

 妄想したDV夫の具現化だからです

 

最後、機体が不時着してグレムリンとバトルしますが

私はてっきり「ギャレットの不安が無くなる、もしくは

小さくなる事でグレムリンが消滅するか、または物凄い弱体化

する」と読んでいましたが、覚醒したギャレットが物理的に

倒して決着…(;'∀')

 

フールズ・エランド号に塗られた、爆弾に乗った女性のイラストが

最後焼け落ちるのは「男が妄想するステレオタイプの女性像を消した」

「バカのお使い(フールズ・エランド)」では無いよということで

女性に対する偏見を、ギャレットの活躍によって消し去ったんだと

 

そしてエンディングの映像で

その当時の婦人補助空軍の記録映像が流れます

「全ての女性たちへ」「今こそ来たれ」のメッセージからも

わかるとおり、これはフェミニズム映画だったんですね

 

劇中でギャレットが書類を偽造して爆撃機の中に

乗り込んだ事と、サスペンスアクション映画に「偽造」して

実はフェミニズム映画でしたというオチは、意識してそうしたのか

どうか分かりませんがメタ的で面白いですね!

 

この映画、中盤までクロエが銃塔にいるシーンで

進行するので彼女の演技力に成否がかかっていますが

成功してます、おススメです\(^o^)/