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「この国に大人なんかいませんよ(by庵野秀明)」 映画「大怪獣のあとしまつ」感想(2022年公開)

おそらく去年のワースト1位に上げた

人も多いであろう映画の感想です

 

監督(主犯):三木聡

 

<あらすじ>

日本を恐怖に陥れた怪獣が死亡

日本政府はその事後処理をすることに

 

<感想>

はい、amazonプライムビデオで無料視聴

出来たのでついうっかり観ちゃいました

誰にも頼まれた訳でもないので

観たのは私の責任です😅

 

あらすじがざっくり過ぎるのは

もうなんかいちいち説明したくないというか…

 

この映画、どこからツッコめばいいのか正直困惑してます

怪獣を3.11のメタファーとして表現するなら

もう「シン・ゴジラ」があるし

 

この映画を比較に出すのはもはや失礼なんですけどね

 

怪獣が暴れたのなら、それによって死者が出た

筈で、その人たちの心情に焦点をあてても

よかったはず

 

メインで描かれるのは、怪獣を巡って右往左往する

政府を茶化すというか風刺したいんでしょうけど

全然パンチが効いてなくて、「あ、この人〇〇がモデルでしょ?」

っていう感じの名前の人が出て来るけど

そのモデルの人に絡めた風刺がないんですよ

 

映画冒頭で総理が「デウス・エクス・マキナ」について

説明するシーンでもう嫌な予感がビンビンで

最後案の定そういう終わり方をするんですけど

 

はっきり言って真面目に作ってないんですよねー😡

 

怪獣の死体を検査したらどうやら無害だけど

ただ、臭いがひどくて〇ロと〇ンコが混ざった様な臭い

 

「あ、それってこの映画のことじゃん!」っていう

ツッコミはとっくにされていますしね(-_-;)

 

悪臭を放つ存在という事なら、アニメ「MEMORIES」

のepisode2「最臭兵器」という良作があるので

そこらへんもっと考えてください

 

今観ても全然面白いですよ

 

途中で何故か「AKIRA」に出て来る「ミヤコ様」

そっくりの新興宗教出て来るけど

そういうのは世界が終末っぽく感じて初めて

出て来る連中なので関係ないでしょ!

 

ミヤコ様、映画版ではチョイ役

 

で、政府がしがらみやら縄張りやらでグダグダに

なってる内に、無害だと思われていた怪獣の死骸が

菌糸をまき散らすという事でそれを阻止しようと

するんですけど、体にキノコが生えてそして

どうなるんですか?ちゃんと説明してね(╯▔皿▔)╯

 

このキノコをコロナのメタファーにしようという

頭を持った製作者はいなかったの?

20億円も製作費を投入してこれなの?

シン・ゴジラ」の制作費が同じかそれより

少し低いくらいなので、言い訳の仕様がない出来

 

せっかく映画を観た、というか観てしまったので

感想を書かずにはいられなかったのですが

やっぱり時間の無駄でしたね…

 

<提案>

悪口ばかり言うのも生産性がないので

この映画がどうすれば面白くなったのかを

考えてみます

 

<「大怪獣のあとしまつ」改訂版>

最初のアプローチは「シン・ゴジラ」と

同じで「3.11」と「福島第一原発事故」の

メタファーとして描いて、それこそ

関連のあるドキュメンタリー映画から

許可をもらってそのまんまの映像を流す

 

で、大怪獣の死骸は切断することも

爆破することも出来ない難物で

しょうがないからそのまんま何もせずに放置する

やがて死骸は風景の一部になってしまい

マスコミも報道しなくなるのでみんなの

関心は薄くなっていく

 

そして何故か先進各国の、特に若者が

「そこに行けば何かがあると思った」という理由で

死骸を直接見に来てその画像をSNSで拡散する

 

調査の結果無害と思われていた死骸だったが

実は直接にしろ間接にしろ、死骸を「見る」事で

感染するウイルスが仕込まれていて、見たものは

怪獣になってその付近の人間のみを殺戮する

 

怪獣の死骸を見えなくする為に、人々は

特殊なサングラスをかけて生活する様に

ここはコロナのメタファーとして表現できますね

 

そのうち怪獣になる原因は、一定以上のストレスに

さらされると怪獣化することが分かって

OECD加盟国の幸福度ランキング下位の国ほど

怪獣による被害が深刻である事が判明する

 

怪獣化の進行を食い止める事もできないまま

事態は収拾がつかなくなり、終末観が出て来る

これならミヤコ様っぽいキャラも生かせますよね

 

全世界規模で破壊が行われ、誰が怪獣になるのかという

疑心暗鬼もあり世界全面核戦争になって人類は滅亡

 

その後人類が滅んだ地球にウイルスを仕込んだ

異星人が降り立ち、人類が滅んだ原因は

先進国ならではの問題があったのにも関わらず

対処せず、誤魔化し問題を先送りにしたせいだと

結論づけてEND、とかにすれば社会派な映画に

出来たんじゃないかと思うんですけどねー(-_-;)

 

「この国に大人なんかいませんよ(by庵野秀明)」

上記のセリフは、昔なにかの雑誌で庵野秀明

言っていた事なんですけど、これは日本の幼児化に

言及していて、日本だけではなく経済的に

豊かになると社会が空洞化して、人々は孤立し

子供になっていくということ

 

そこらへんを絡めて描いたらこの映画はなんとか

救われたのではないかと

 

みんなもこの映画観て時間を無駄にしましょう!

(巻き添え)😩