ダニエル・クレイグ版007シリーズ第1作の感想です
監督:マーティン・キャンベル
<あらすじ>
プラハでの任務で殺しのライセンス「00」を
マダガスカルで超大型旅客機の爆破計画を知る
そこでル・シッフルという男の情報をM(ジュディ・デンチ)
から入手する
仕込み、そののち旅客機を爆破することで巨額の利益を
得ようとしていたが、ボンドに阻止される
追い詰められたル・シッフルは資金稼ぎの為に
「カジノ・ロワイヤル」に参加する事になり…
<感想>
裏切り者を始末する
回想シーンでボンドが初めての殺しをするけど
かなりもたついてからやっと始末する
最初の殺しがいちばん難しいっていいますからね
そして一度殺しを始めたらやめられないし
後戻りも出来ない
二度目の殺しはすんなりと行って
おなじみの銃口からボンドが見えて
OP、カラーになってスタート
ここは回想シーンだからモノクロなんだと
いうことと、これから007自体をリブートし
アップデートするんだという意思表示
見ているだけでなんか楽しくて
アクションにいい意味で硬質さや重さを
感じます
任務は成功するけど、ここでのボンドは粗野で
Mに「エゴを捨てて」と激怒されます
次にオーシャンクラブへ行き
そこでル・シフルの名を知るのですが
ここで注文したカクテルはおなじみのやつではない
ここでボンドはギャンブルで勝ち
人妻といちゃついて情報を得ようとします
007シリーズは、男の願望充足の為の作品なので
女性は物のように扱われて、基本ボンドガールは
死亡率は高くて、この人妻も拷問の後殺されます😱
空港で旅客機の爆破を阻止する時に気付いたのですが
ここまでおなじみの「ジェーム・ズボンドのテーマ」が
無くて、そこがアクションに重みを与えているのかも
ル・シフルを追って、カジノ場に着くまでに
金融活動部のヴェスパー(エヴァ・グリーン)と
自己紹介がてらお互いの生い立ちの解析の様な
やり取りがあって若干険悪な雰囲気ですが
たぶんもうここでふたりは惹かれあっていたんですよね?
ここまでで登場人物紹介とジェームズ・ボンドの
生い立ちを見せて中盤です
そしてカジノでの駆け引き
ボンドはヴェスパーに「君に注意を向けさせて」と
注文しますが、いちばん見とれているのはボンド
任務を一瞬忘れるほど気になっていて
彼女を物の様には見ていないんですよね
ギャンブルの外でアクションシーンがあり
そこでヴェスパーと共闘しますが、彼女が弱みを
見せたのをきっかけにボンドはますます彼女に魅かれる
ル・シフルとの対決で、ブラフを見破ったと
思ったらそれも見抜かれて引っかかって
いったんすってんてんになる
ここでボンドはカクテルの注文も出来ないほど明確にうろたえる
ヴェスパーにも「エゴを捨てろ」と忠告される
CIAの助けもあって、最終的にボンドは勝利するけど
ヴェスパーをさらわれて、罠にかけられ
男にとってはすごく嫌な拷問を受ける
ここは命の危険もあるけど、男らしさが
ウリの「ジェームズ・ボンド」という
存在の危機になるけど、ボンドは何故か助かる
怪我の療養がてらブラフを仕掛けられた
裏切り者を始末したけど
ボンドはこの仕事に嫌気がさし、「魂が腐っていく」と
感じてヴェスパーと辞職して何か始めようとする
無事送金を終えたかと思ったら
ヴェスパーも裏切り者で、最終シーンで
彼女を捕まえるというかたどりつくんですけど
彼女は「ごめんなさい」といって半ば
自決気味な最期を迎える
後で分かったことだけど、彼女には
彼氏を人質にとられていて、やむを得ず
協力していたが、ボンドに本当に惹かれてしまい
裏切った罪悪感と人質の彼氏の板挟みで
ああいう最期を迎えた
この映画は何故ボンドが女性を常に物のように扱うのか
という設定の説明で、本当に愛した女性
ヴェスパーは自分を裏切ったけど本当に愛し合って
そして失ってしまったから
いつも飲んでいるカクテルに彼女の名前をつけているのは
彼女の事を忘れない為に、彼女だけを愛しているから
ラスト、黒幕を追い詰めて自分の名前を
言ってから、ここで「ジェームズ・ボンド」のテーマが鳴ってEND
つまりこの映画自体が007を完成させる為
007をここから入門する観客の為に
作られたミッションだったんだという
見事なリブートでありアップデート
だから選んだ内容がジェームズ・ボンドの
最初の作品である「カジノ・ロワイヤル」なんですね
007役がダニエル・クレイグに決まった時
なんか不評だったらしいですけど
今じゃ考えられないくらいしっくり来てるんですよね
新生した007シリーズ開幕作品、おススメです\(^o^)/