うっかりお堅い本を購入して読んでしまったので
感想というか、自分なりに「こういうことなんじゃないか?」
と思った事を書いてみます
<本の内容>
四章で成り立っていて、まず第一章は
第二章が「暗黒啓蒙」とはどういう事かの説明で
第三章は「加速主義の父」、「ニック・ランド」を紹介して
最後に第四章「加速主義」について
となってます
新反動主義者っていうのは、経済的自由を求めると
国家が邪魔になるので、国家なんかいらないって
考えなんだと思うんですけど、
ニーチェの「超人思想」が出て来て
この人たち、要するにまだ人類進化を信じている
日本で言えば「機動戦士ガンダム」で描かれた
「ニュータイプ」を未だに信じているようなもの
(ニュータイプ幻想って、ヒッピー文化から得た着想で
「失われた未来」、アメリカでは60、70年代に
資本主義の前に挫折したカウンターカルチャーが夢見ていた未来を
資本主義や科学技術を極限にまで「加速」させて
達成しようとしているのは逆説的ですね
国家から「イグジット」し、昔夢見られていたユートピアを
歪んだ形で実現しようとしているってことかなと
それで、もしかしてこれって日本で言うと
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」
や「20世紀少年」の事なんじゃないのか?と感じましたね
映画版のヒドさは語り草
説明が、「彼が失われた未来を取り戻してくれる(様に見える)」から
しかも「白人限定」w
アメリカに限らずこういった思想が世界中を覆っている
って事なんだけど、何が危険なのか?
たぶん国家が邪魔ってところですかね
国家ってなんで必要なのか?ですが
無政府状態だと暴力がはびこるので
それを制御しなければいけないから
そして暴力を制御する国家が暴走しないように
憲法がある訳なんだけど、仮に企業が世界を
支配したら明るい未来が来るのかと言えば
そうではなくて、今でさえ企業による
犯罪は世界中にはびこっているのを、それを
上回る存在(のはず)である国家が制御していて
国家が無くなれば企業は好き放題やるでしょうし
人種や宗教でカテゴリー分けすればそれは分断なので
社会的弱者を救済しないって事でもありますからね
新反動主義者たちが夢見ている能天気な未来は
もちろん来ないんだけど(日本だと学生運動の挫折)
なんか性懲りもないな、と
いろいろ理屈をこねくり回しているけど
結局この人たち「人類進化やかつて夢見られていた
なんだと思います
じゃあ何か対抗手段があるのかと言うと
まあ、無いんですよねー😅
資本主義から降りる事も出来ませんし…
読んでどんよりとした気分になるのは
これもまた中二病っぽい言い方になりますけど
「人類という種が進化の袋小路に入っているんじゃないか」って事
あらゆる試みは失敗し、挫折して
打つ手が無い状況で、新反動主義者たちは
やたら「イグジット」って言っているけど
それは「逃避」なんですよ結局
だからやるせないんですよね…😩