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歴史上有名な剣豪ゾンビ達とのバトルもの 映画「魔界転生(1981年版)」感想

山田風太郎先生原作小説の映画化作品です

 

監督:深作欣二 主演:千葉真一沢田研二

 

<あらすじ>

寛永15年(1638年)、島原の乱天草四郎たち

2万人のキリシタンが惨殺される

悪魔ベルゼブブの力で蘇った天草四郎沢田研二)は

徳川に復讐する為、この世に未練を残した

剣豪達を自分の味方に引き入れて転生衆にしていく

 

柳生十兵衛は彼らにたったひとりで立ち向かっていく

<感想>

私は原作の小説よりも先にこの映画で魔界転生

知ったので、後で原作の小説を読むんですけど

なんか違和感を感じちゃいました😅

 

小説版のラスボスは宮本武蔵なんですけど

映画では途中で退場、しかも武蔵が小次郎にした

若干ズルい戦い方「わざと遅れて小次郎の精神を乱す」

を「お通の姪に笛を吹かせて武蔵の精神を乱される」という

因果応報的な最期で(しかも自分の木刀で頭を割られるw)

どうも小説の吉川英治版「宮本武蔵」のパロディらしいですね

 

この映画の成功は、豪華キャストのおかげでも

ありますが、やっぱりラスボスを天草四郎に据えて

俳優に沢田研二さんを起用したのが大きいのではないかと

 

小説版では、転生させるのは小西行長の遺臣である

「森宗意軒」と「由井正雪」ですが、この2人の

役割を四郎に一本化したのも、映画の尺(2時間2分)

的にも話のテンポがスピーディーになった

 

あと女優さんが脱いでくれるんですよ(;'∀')

いまだとそこらへんの表現はマイルドにして

誤魔化してしまうんでしょうけど、この時代は

しっかり裸を見せてくれて、エロスと暴力の

対比で禍々しさが浮かび上がるというか…

 

改めて観なおすと、ゾンビ映画なんですよね

ただ普通のゾンビでは無くて、自分の生前の無念を晴らす為に

死者が蘇える

 

ちゃんと意識があって、生前よりも力が増していて

さらに歴史上有名な剣豪だったりするので、始末に置けないんですけど😅

時代設定は違いますが、「鬼滅の刃」に影響を与えてますよね?

 

その転生衆を迎え撃つのは、山田風太郎小説内最強の

存在「柳生十兵衛」で、演じるのは千葉真一

柳生十兵衛は彼のはまり役で、当時は彼以外には

考えられないほどぴったりなんですよ

 

最終決戦は天草四郎ですが、実質のラストバトルは

父親の柳生宗矩若山富三郎)で

燃え盛る江戸城内で両者は戦いますが

このシーン、実際にセット燃やしているんですよね

迫力ある映像が撮りたいのでそうしたと

今だと消防法とかうるさいから撮れないんでしょうねー😅

 

宗矩との親子対決を制し、最後四郎の首を斬るんですが

生物では無く魔界の存在なので死なず(!)

自分の首を脇に抱えて「何度でも蘇る!」と捨て台詞を残して去る

 

「神様は死んだ、悪魔は去った(去ったという事はまた来る)」

という結末

 

物語上、幕府側は民衆の訴えを暴力でねじ伏せるので

観ていると四郎側に感情移入するんですよ

彼が転生衆を勧誘するのも

生前の無念を晴らしてくれてる様に見えるし

 

実際、転生衆はそれぞれの願いを叶える事が出来て

 

最後、将軍殺して江戸城は炎上して復讐は

成し遂げられてますからね😆

 

十兵衛なんですけど、彼はろくでもない体制側の

為に戦っているので、千葉真一さんがカッコイイから

誤魔化されてますけど、感情移入は出来ないんですよね

 

映画の公開が1981年で、反体制運動の季節はとっくに

終わっていますが、ここらへんはその残り香みたいな

物を感じます

 

<時代を経て、コンテンツを超えて作られ続けている理由>

 

2003年版もありますが、天草四郎役が窪塚洋介

沢田研二さんと比べると、申し訳ないけど役不足の感は否めませんね

こちらは「荒木又右衛門(加藤雅也)」とか

出してくれますが、尺も短くて(1時間45分)消化不良な感じ

 

Vシネマ版もあって(1996年公開)

DVD化はされていない模様

こちらは首領が由井正雪田口トモロヲ)で

転生衆に「田宮坊太郎(新井つねひろ)」が出て来ます

 

ゲーム「Fate stay night」の元ネタ

でもあるんですが「歴史上の有名人を蘇らせる」という

要素を抜き出して製作されたんですよね

 

ゲームアプリ「Fate/Grand Orde」で歴史上の人物なら

誰でもいいみたいに出しちゃってるみたいですが

(もう私はゲームアプリが出来ないほど脳の処理能力が落ちたので

情報でしか知りません)、さらに「女体化」まで

やっちゃってますねー、まあ最初のFateアーサー王

女体化してるから今更なんですけど、そろそろどこかから怒られ

ないのかいらん心配をしてます(^^ゞ

 

魔界転生」は漫画化もよくされていて

 

せがわまさき

 

石川賢

 

とみ新蔵

 

と、いろんな漫画家さんにコミカライズされていて

この作品が永く愛されるのは、それだけ

魅力的な要素が詰まっているから

 

昔の映画で、今の映像と比べると

画面がざらついていますが

それも含めてこの映画の魅力なので

Fateでこの作品を知った方は、映画も観ておくのをおススメします\(^o^)/