インドのスパイ映画です
監督:シャンタヌ・バグチ
主演:シド・マルホトラ
<あらすじ>
時は1970年代、パキスタンで秘密裏に行わていた
核兵器開発計画を暴くべく、インドの潜入スパイが
危険な任務に乗り出す
<感想>
私はインド映画はあまり知らなくて、ラジニカーント主演の
「ムトゥ踊るマハラジャ」や「バーフバリ伝説誕生」
くらいしか観ていませんので
最近だと「RRR」が大ヒットしていますね
なんか「登場人物がやたら踊るシーンが多い映画」と
勝手に定義づけていましたが、スパイ映画もあるんですね😅
偏見は良く無いですね(^^ゞ
最初に「印パ戦争」の映像が流れて、現状の説明をして
パキスタンに場面が移る
男が洋服屋に自分を雇うように頼み
そこでナスリン(ラシュミカ・マンダンナ)と出会い
ふたりは愛し合い、やがて結婚するが
男(マリク、演者はシド・マルホトラ)は実は
インド人のスパイで、パキスタンの核開発計画を
探りに来ている事が分かる
1974年にインドが核実験に成功したので
マリクの本名は「アマンディープ・シン」、彼はその名を嫌っていて
その理由は父親が裏切り者で、自害したことが
トラウマな為に、思い出したくないから本名を名乗りたがらない
RAW(インドの調査分析部門)連絡員は、意地悪な奴で
マリクが裏切り者の息子なのをいいことに
彼をいじめますが、後でそれは嫉妬であった事がわかり
謝罪して、ここらへんはあっさりとしているんですね
てっきり因果応報的に何か報いを受けるのかと思ってましたが…
クーデターで軍事独裁政権になって、演者の顔ですけど
たしかに実際の人物に顔を寄せて来てますが、誇張し過ぎw
それから、会議のシーンでみなさんやたらお菓子を
食べるのは見ていて微笑ましくて
日本だと考えられないんですよねー
ここらへん、お国柄だなーと🍪
話が進行していくと、自分以外にもスパイがいて
しかも長年潜伏している、いわゆる「スリーパー」
が出て来たりして結構本格的で、身バレしたので
目撃者でナスリンの父親を殺害しちゃうとか、諜報戦の非情さも
しっかりと描かれています
マリクはパキスタンに潜入するためにナスリンと
結婚しますが、彼女を本気で愛してしまんですよね
それが結果として彼の運命を決定してしまう
コードネームが「マジュヌ(ロミオ)」というのも
彼の最後を暗示していたんですねー
ガンアクションシーンですけど
あれ、何回か射殺されていないとおかしいですよね?
ここらへん、ハリウッド映画のアクションシーンに
見慣れていると若干牧歌的に見えますね
それと持ち物検査で、機密物資が入ったターバンを
調べられそうになるのを、シーク教徒のふりをして
難を逃れるところは、宗教上の対立があるんだなと
終盤になって、パキスタンの核開発計画を暴き
ミッションが成功して、父の汚名をそそぎ、マリクは
自分の忌み嫌っていた本名を、自分を取り戻す
だけど、パキスタン当局により彼らの素性は
判明して追跡され、ひとり、またひとりと
仲間が殺され、マリクとナスリンは空港まで
逃げ延びるけど、ナスリンを逃がす為に
マリクは囮になって結局は殺される
インドに着いたナスリンにRAWの長官が
手紙を渡し、マリクが自分が助からなった場合に
用意していたナスリンに宛てた手紙を読み上げてEND
スタッフロールが始まり、実際のジア大統領の映像が流れて
「パキスタンの核開発計画が世界に知れ渡って良かった!」
みたいな終わり方をしますけど、これはインド映画なので
どこまでもインド視点というか、プロパガンダ的な
テイストで表現されるのは、いたしかたないですがそこらへんは残念な点
(なお、パキスタンは1998年の核実験以後は核保有国となっております)
巷では「RRR」が大ヒットしているようですが
インド映画もいろんなジャンルがあって
そこは単純に嬉しいかなと、おススメです\(^o^)/