サイコロジカルホラー映画です
監督:アリ・アスター
主演:フローレンス・ビュー
<感想>
うーん、「ウィッカーマン」なんですよねー、この映画
もちろんというか、そんな事はとっくに指摘されて
いますし、今更言うまでもないんですけど
ウィッカーマン (1973年の映画) - Wikipedia
話の大筋としては
「キリスト教ではない文化や因習のある土地に
やって来たよそ者が、騙された挙句の果てに人身御供にされる」
という点で共通していて、視聴前に情報を入れちゃうと
「ウィッカーマン」の展開を、現代向けにリファインした
映画なんだと受け止めてしまうんですよねー😅
「ウィッカーマン」ではあまり強調されなかった
セックスとバイオレンス(特にグロ描写)を強めに
描いて、それを白夜の牧歌的な村の元で対比させることでさらに
強調されるという試みは理解できます
可能になった表現として「ドローンカメラでの空撮」
があって、製作会社は違うんですけど、配給は同じA24の
映画で言えば「X」も同じ空撮やってましたね
ラストシーンで、ダニーが最後笑うんですけど
あれはいろんな解釈がされているみたいですが
私は、彼女がとうとう精神の限界を迎えて壊れてしまった
から笑った、あれは狂気の笑みであったと思います
「それは違う、彼女は精神を病んでいたが、目の前で
起こった惨劇を見る事で彼女は癒されたんだ」っていう
解釈もうなづけない事もありませんが、私には
傷口に塩を塗りこめられている感じしかしませんでしたねー😑
悪魔のいけにえでも、最後に生き残った登場人物が
なんとか逃げおおせて、レザーフェイスを見て笑うんですけど
彼女もあまりの恐怖に発狂して笑ってしまうんですよねー😱
ホルガ村の村民は、邪悪な感じは正直無くて
彼らの中ではごく自然に行っている数々の
儀式が、よそ者であるダニー達からしたらドン引き
するものであるという表現は、どっちかというと
この漫画の内容はSFで、主人公は地球によく似た
惑星に不時着するが、そこでは牛によく似た
生物が支配する世界で、彼らは人間に酷似した
生物を家畜として育てていて、その中にひとりの美少女が
いるんだけど、彼女は牛達に捧げられる最高の供物
「ミノタウロスの皿」として食べられる運命にあり
彼女もその栄誉に預かれる事を光栄に思っているんですよね
主人公は彼女を助けようとするんだけど、そもそも
文化が違うから彼の意図がわからず、救出はならず
彼は気落ちしたまま自分の宇宙船に戻りステーキを食べる
だからこの映画、どっちかというと交わってはならない文明同士が
交わった事による悲劇を描いている様な印象を受けましたね
まあ、ホルガ村からの留学生が人身御供の調達係で
ダニー達を騙して連れて来ているので
全部同じではないですけどね(;'∀')
この映画、どうやらいくつかヴァージョンが
あるらしくて、私は147分の劇場公開版で視聴したので
たぶん観た人のヴァージョンごとに感想が
若干違うんでしょうね、なんか最長のディレクターズカット版は
170分(!)の様で、そこまでは手が伸びなかったです(;^ω^)
<加筆>
後でこの映画の監督アリ・アスターの
インタビューを調べたら、どうも監督の家族が
亡くなった時に、当時付き合っていた彼女が
冷たかった経験を映画にしているから、ダニーは
監督の投影で、その時の悲しみを映画で表現しているそうな
すみませんが、それって映画だけ見ると全然わからないんですけど…
映画単体で観ると、そんな事は解析出来なくて
後で「実はこうだったんだよ」なんて言われても余計にモヤモヤ
しちゃいましたねー😑
じわじわと恐怖が迫って来て、気が付いたら
取り返しがつかなくなっている恐怖を体験したいなら
おススメです\(^o^)/