フランス・メキシコ・アメリカ製作の
ウェスタンコメディ映画の感想です
監督:ヨアヒム・ローニング
<あらすじ>
1848年のメキシコ、ニューヨーク銀行は
鉄道開通の為に、貧しい者たちから不当な値段で土地を
買い取り、逆らうものは殺していた
その被害者で、父親を殺されかけたマリア(ペネロペ・クルス)と
銀行家の父を殺されたサラ(サルマ・ハエック)は
最初反発するも、共通の目的の為に共闘するが…
<感想>
まず、真面目な西部劇ではないので
そこらへんを期待するとイラッとします
あくまでもこの映画はコメディです
だから、主人公ふたりの父親が両方とも死なずに
片方だけ死ぬのは不公平じゃないのか?とか
サラが悪役に乱暴されないのは彼女の復讐の動機としては
弱いんじゃないかとか
主人公を二人にしたのは話が散漫になっていないかとか
飼っている犬を粗末に扱うのはどうなんだとか
ふたりの武器を差別化する為だけにサラにしゃっくり
グセを付与するのはなんだとか
銀行強盗している時に覆面をしているのに
手配書では素顔が描かれているのはなんなんだとか
刑事のクックを脅しているうちにキスの
上手さ比べが始まるのはいったい何を見せられているのかとか
そもそもあれはどっちかというと「ごほうび」みたいに
見えてしまうとか
ふたりの友情が育まれる事に説得力が無さすぎるのはどうなのかとか
最後、クックは婚約者の元に戻る(キスされて)
どうも、サラはクックに惚れてしまっていたらしく
振られ、マリアに慰められるとか、そうなる必然性が
感じられない、不自然過ぎ!
と、いちいちツッコミを入れたら本当にキリがないくらい
ユルくて、そこらへんを楽しめるかどうかが
この映画の生命線なんでしょう
おそらく脚本のリュック・ベッソンが、この映画の
ユルさを出しているんでしょうね
で、私はいまいち乗れなかったのですが
マリアとサラ役の女優ふたり、それと馬が魅力的だから
まあなんとか楽しめなくは無かったです
提案というか、こうすれば良かったのではないかと
いう点は
・そもそもコメディにせず、マカロニウェスタンにして
マリアもサラも悪役に乱暴されて(ヒドイですが)
そうする事で、彼女たちの復讐の動機が強くなったんじゃないかと
・マリアとサラがバディ(相棒)なら、お互いの足りない
ところを埋め合う関係にした方が良かったかと
・銀行強盗の師匠、ビル(サム・シェパード)の元で
修行するシーンは省いて、ふたりが銀行強盗を
重ねるうちに、気づいたら銃の腕が上がっていたでも
良かったと思いました
日本で劇場未公開スルーになったのも止むを得ない
クオリティ、ちょっと残念でしたね😩