を観たので、アメリカの戦争映画で戦争から帰って来た、もしくは
まだ戦場にいる兵士が精神を病んだ結果
PTSD(心的外傷後ストレス障害)になるのですが
映画の中で、それがどの様に描かれたのか取り上げてみます
描いた映画ですが、この映画内では将軍は味方の
戦争後遺症に対して理解を示さず、現実だとその兵士を
殴った事が原因で司令官を解任されている
たぶん自分のメンタルが強すぎる、またはおかしい
というか、戦争に余りにも適応し過ぎているから
彼にはその兵士がただの臆病者にしか見えないんでしょうね
しかもここでは、「ドイツ第三帝国」というわかりやすい
「悪(に見える存在)」も居ましたし…
次は、シルベスター・スタローン主演の「ランボー」
いわゆる「帰還兵もの」なのですが、ここでランボーは
立ち寄ったランボーが、そこの保安官に煙たがられて
拷問を受ける事でベトナム戦争時代のトラウマが蘇り
元グリーンベレーだった戦闘技術を発揮してしまい
大変な事態になっていくのですが、原作だとランボーだけではなく
実は保安官も朝鮮戦争の帰還兵で、戦争で傷を負った者同士の
戦いになっていく
ちなみに、原作でランボーはトラウトマン大佐に射殺されています
この映画がヒットした為に、その後続編が製作されますが
今観ると「ランボー3」なんかは本当にひどくて
なにがひどいのかというと、映画の中でランボーが助けた
ムジャヒディンて、後のタリバンなんですよねー😑
無邪気なプロパガンダ映画にまで作品の質が落ちてしまった結果
という訳では無いけど、みなさんご存知の通り「911」が
アメリカの権威は地に落ちるのですが、それはまた別の話
スタンリー・キューブリック監督の「フルメタル・ジャケット」では
海兵隊で、兵士を戦闘マシーン(文字通り「フルメタル・ジャケット」)
にする為に鬼軍曹が「しごき」をする(実際はどっちかというと洗脳に近い教育方法)
その過酷な訓練の中で、兵士の一人が病んでしまい、同僚の
海兵隊員たちからのイジメも手伝ってか、その兵士は
卒業式の夜に軍曹を殺し、自殺してしまう
戦場に行く前なのに…
かなり時代は飛んで「ドローン・オブ・ウォー」
ここでは、主人公はドローンの操縦士で
実際の戦場であるアフガニスタンには行かず
しかも地上から6000メートルも離れた高度から
遠隔操作で一方的に相手を殺してしまう事で、精神を病んでしまう
人を傷つける事も傷になり、しかも相手と直接
対峙していない事がさらに良くないのがわかる
そしてクリント・イーストウッド監督の
「父親たちの星条旗」と「アメリカン・スナイパー」
旗を立てた3人の兵士のその後を描いているのですが
3人にとって、星条旗を立てた事は「呪い」であり
その後の人生は決して善きものでは無く
戦争のフラッシュバックにさいなまれる者もいる
「生き残ってしまった罪悪感」もあるんでしょうね
「アメリカン・スナイパー」では、主人公は最初
義憤に駆られてシールズに入り、そこで狙撃の才能を見込まれる
その後イラク戦争に従軍するけど、いちばん最初の実戦での
射殺対象がなんと子供と女性!
子供と女性は武器を持っていて、友軍を攻撃しようとして
いたので止む無く射殺するのですが、ここでもやはり
スナイパーという「敵と対峙せず、一方的に相手を射殺する」
役割の為に精神を病んでしまうんでしょうね
自分のせいで民間人が犠牲になったり、ドリルで子供が
拷問を受けた後、目の前で(スコープ越しに)殺されたりするのを目撃し
アメリカに戻って来ても音に過剰に反応したり
飼っている犬を殴ろうとしたり、日常生活を送っている
最中に血圧が異常な数値を示し、銃を持つと正常な値に戻ったり
仲間が次々と殺されたり足を無くしたり失明したりして、自国が
攻撃された怒りから始まった彼の兵士としての使命が
仲間の敵討ちに変わる事で彼は戦争にハマってしまい
戦場と家庭を行ったり来たりするうちに、PTSDは悪化していく
相手の狙撃兵を射殺した事で、ひと段落ついたのか
彼はこのままではまずいと判断して除隊(涙ぐんで妻に電話)
自らのPTSDの治療を始め、また他のPTSDを負った帰還兵達の為に
尽力するも、同じイラクに派遣されていた戦争後遺症の
若者に突然発砲され、殺されてしまう
(監督のクリント・イーストウッドいわく、「彼は運命に捕まったんだ」)
こうして戦争映画のPTSDを並べてみると
個人の戦争後遺症もあるけど、ベトナム戦争以降
アメリカという一国家にとっては戦争そのものが傷になっている
んじゃないかなと感じましたね
ベトナム戦争は敗北で終わって、しかもそれは「ペンタゴン・ペーパーズ」
にもある様に、敗けが確定しているのにも関わらず、戦争を続けていたという
しょうもなさのおまけつき
イラク戦争は本当にひどい理由で(大量破壊兵器というでっち上げ)戦争が
行われ、当時のブッシュ大統領は、自分の父親「パパブッシュ」
に抱いているコンプレックスを克服する為に
戦争をしかけ、よせばいいのにサダム・フセインを処刑し
イラク国内の混乱を招いてしまう
「人を傷つけるのも傷」ならば「余所の国を傷つけるのも傷」
になりますよね…
それはどういうことかと言うと、自国が正当性も無く
戦争を開始した為に、世界から信用を失うという事です
イラク戦争に関しては、日本も「補給という後方支援」を
行っているので、いつかテロに遭うか、イラク人から
なにがしかの個人的な報復を受けても不思議でも何でもない
うーむ、書いていて憂鬱になって来ました😩