アメリカで1995年に起こった、「レナード対ペプシコ事件」を追ったドキュメンタリーの感想です。
一応、Wikipediaで結果は見られますが、まずはドキュメンタリーを視聴してからの方が楽しめます。
<感想>
1995年にペプシは、コカ・コーラとの売り上げ競争の為に、あるCMを作る。
ペプシを購入してポイントを貯めると、そのポイント額に応じた景品がもらえるというキャンペーンをするのだが、そのCM中で、700万ポイントを貯めれば戦闘機の「ハリアー」が当たるという映像が流れる。
問題のCMはこちら👇
まあ、普通に考えれば冗談なのはわかるんだけどジョン・レナードという一人の若者はそれを冗談だと受け止めず(CMに「細則事項」が無かったから)資産家のホフマンと相談して700万ポイントを取る為の計算や見積もりをする。
このホフマンなんだけど、事件が終わった現在のインタビューで、彼が大病を患っているのにも関わらず、南極に行こうとする様な男なので、ジョンの無茶な行動をサポートするのもうなづけます。
で、700万ポイントはいくらなんでも手が届かないのだけど、ジョンはポイント交換の付帯条項に突破口を見つけ、70万ドルでハリアーを手に入れられる事を発見する。
が、ペプシ側としては、冗談のつもりで打ったCMに本気で若者が食いついて来たので困惑、ハリアーを提供出来ない代わりに75万ドル(当時の相場で日本円にして約7千50万円!)の和解金を提示して手打ちにしようとするけど、ジョンはあくまでもハリアーに固執し、ペプシ側の弁護士団は頭を抱える😅
ここから、アメリカという訴訟社会にありがちな法廷バトルになって行くんですけど、ここでジョンはメディアを利用してイメージ戦略をし、自分に有利な状況を作ろうとする。
ホフマンも、ここで手を打った方がいいと提案はするけど彼を止めようとはせず、成人しているジョンに選択を任せる。
すごくアメリカ的な事件であり展開だなと感じましたね。
で、膠着状態になって、ジョンはフィリピンでペプシが起こしたスキャンダル(ペプシ349事件)を利用して、ペプシのイメージを貶める様な広告を打ってこの戦いに勝利しようとする。
でも、流石にここでホフマンがジョンを諫める。何故かというと、それでは相手の企業と同じ様に「一線を越えてしまう」から。あくまでも訴訟するならフェアにやろうとする。
結果に関しては、実際にこのドキュメンタリーを観てもらうとして。
当時まだ、インターネットの普及もされておらずYouTubeやTwitter等のSNSも存在しないので隔世の感がありますが(今の人からすると考えられないでしょうね)
「企業対個人」の戦いというか、トラブルって時代が変わっても結局、形を変えて起こり続けるんでしょうね…(^^ゞこの事件の数年前にも「マクドナルド・コーヒー事件」が起きてますしね。
作中、事件の関係者に、コカ・コーラとペプシがどっちが美味しいかの飲み比べを、中身がどちらか分からずにするんだけど、ここは完全に皮肉で、ホフマンが「どっちもクソだ!」と言うように「同じ様な色の付いた砂糖水」でしかないという表現でもう、「m9(^Д^)プギャー」なんですよね😆
どちらが美味しいのかの多数決の結果も各自で確認して下さい!おススメです\(^o^)/