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有名なスラッシャー映画を現代風にリメイク、でも… 映画「チャイルド・プレイ」感想(2019年公開)

有名なスラッシャー映画「チャイルド・プレイ」の

リメイク版の感想です

 

監督:ラース・クレヴバーグ

主演:ガブリエル・ベイトマン

チャイルド・プレイ(吹替版)

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チャイルド・プレイ[Blu-ray]

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<あらすじ>

アンディ・バークレー(ガブリエル・ベイトマン)は

母のカレン(オーブリー・プラザ)と二人暮らし

母はおもちゃ屋に勤めていて、客から不良品と見做され

返品されたハイテク人形「Buddi」を、廃棄せずに

息子にプレゼントする

 

最初はとまどうアンディだったが、その人形が

自ら「チャッキー」と名乗り、両者はだんだん仲良くなる

 

だが、その人形は道徳的な規約を外された

とても危険な代物だった!

 

<感想>

チャイルド・プレイ」は有名なスラッシャー映画で

私も第1作を過去に観た記憶があって、確か殺人鬼の

魂が人形に乗り移って惨劇が起こるみたいな内容だったと記憶してます

 

で、今回のリメイクにあたり、そこらへんを現代風に

アップデートしようとして設定が変更されていて

「人形に搭載されたAIの道徳規約(プロトコル)が外されている」

事で起こる惨劇が本作のキモなのですが

 

最初のその設定が「え、ぬる…(ゆあてゃ)」なので

ちょっとそこでどうかなと思いました

 

アントニオ・バンデラス主演のSF映画「オートマタ」を観た

後だから尚更その設定の甘さが目についてしまいます

2ki3suke.com

AIにとってそんな重要な規約を、すぐ解雇になる様な

職員が簡単に変更できるというのはいただけません🤨

ここらへんの描写はおそらくグローバリゼーションによって

発生する格差社会テロリズムの批判なんでしょうけど

 

まあ、上映時間が約90分なので、B級映画だから

そこは大目にみましょう(ポンポさんも許すでしょう)

 

規約を外されたAI人形「Buddi」は、シングルマザーの息子アンディに貰われる

この人形の名前はおそらく「ブードゥー教」から取っていて

第1作へのオマージュなのかと

 

正直見た目がキモくて、向こうの人形の造形のセンスが

悪いので、この先が不安

 

「僕はチャッキー」と、自分から名乗りアンディは彼と親しくなる

 

チャッキーはいわば「アレクサ」みたいなスマート家電で

アンディの言葉や周りの影響を受けて学習する機能がある

 

でも、道徳規約が外されている事、飼い猫がアンディを引っ搔いて

彼の手が出血した事、友達達と見ていた「悪魔のいけにえ2」で

「殺人は楽しい」と学習した事、アンディが母親の彼氏(実は不倫)を

気に入らない事に気づいたチャッキーは暴走し、惨劇が始まる

 

まず、飼い猫が殺され、悲しむアンディ

そして母親の彼氏ヘンリー(ティム・マシスン)が

実は不倫をしている事が観客に分かり、同情の余地が

無いので彼はかなりヒドイ最期を迎える(チャッキーが観た映画の影響)

 

そこで言う台詞「トゥパックの仇だ」は、ラッパーで何者かに射殺された

「トゥパック・アマル・シャクール」の事を指している

ja.wikipedia.org

 

ここらへんの描写って、なんかチャッキーを子供と見做してて

周りの悪影響でこうなってしまったみたいな教条的な感じ

 

アンディの部屋に、ヘンリーの〇〇をプレゼントするチャッキー

ドン引きするアンディと友達

 

アパートの同居人で警官のマイク刑事(ブライアン・タイリー・ヘンリー)

宅に、その〇〇をプレゼントに偽装して隠すけど

バレそうになって結局ダストシュートにぶち込む(ヒドイw)

 

チャッキーのヤバさが手に負えなくなったので

アンディは友達と一緒にチャッキーの電源を破壊し

同じくダストシュートへ

 

でも、またしてもアパートの管理人で監視カメラで

住人の部屋をのぞき見する変態野郎に拾われ

チャッキーは復活してしまう!

 

おもちゃ屋で、アンディは復活したチャッキーと

再会するけど、彼以外はその事を知らないように巧妙に

隠されて、大人には伝わらず、追い詰められる

 

マイク刑事の母親も殺され、新製品「Buddi2」の

お披露目がクライマックスになり、そこで

やっと誰の目にも異常事態が発生している事が分かる

 

「僕はどこにでもいるよ」とチャッキーが言う通り

チャッキーはオートメーション化のメタファーでも

あるので、その恐怖はとても現代的に感じさせる

 

「こういった映画の終了を知らせる存在」であるマイク刑事が

倒され、母親が人質に取られてアンディはチャッキーとタイマンになる

 

チャッキーに取って殺人は「遊び」と学習してしまって

いるので、一番遊びたいアンディにトドメをさそうとするけど

そこでアンディがBuddiの歌を唄う事で難を逃れ

なんとかチャッキーに反撃する

 

でも、やり返されあわやという所で実は生きていた

マイク刑事と母親という「大人」の手でチャッキーは葬り去られる

 

そして、アンディは人形では無く人間の友達と付き合い物語が終了する

 

「人形という『偽物』では無く人間と付き合おうね(はあと)」みたいな

表現って、今時古いんじゃないかと思います

 

AIに対する製作者の恐怖が露骨に表現されていて、2019年で

こういう映画になるのはちょっといただけないです

 

あと、Buddiの外見の種類が少なくて、カスタマイズ

が出来なさそうなところも問題、日本だったら

絶対に萌化させると思うので、文化の違いもあってか

後味に違和感があります

 

B級スラッシャー映画としての役割は果たせていると

思いますが、それ以上の物は感じられませんでした😩