シェイクスピア研究者である北村紗衣さんの本を読んだ感想です。
<感想>
いままでこのブログで映画や漫画、ドラマの感想を書いてきたのですが、自分の読み解く力(リテラシー)に限界を感じていたので、もう少しなんとかならないのかと思って本書を購読しました。
この本に書かれている事として「精読する」という箇所があって、それはどういうことかというと「作品をストーキングする」という事らしく、要するに映画や漫画等を何度も見返してその作品の中に込められた意図を読み解くというもので、それは探偵になる事でもあるのだそうな。
いままでブログを書いてきて気づいたのは、どうも私は映画や漫画等のコンテンツの内容の「感想」を書いているというより「解説」しているっぽくて、それが批評なのかはちょっとおこがましくは思うのですが、確かに同じ映画を2回観たりすると1回目では気づかなかった発見があったりするので、どうやら私なりに精読をしていた様です。
あと、批評の力というものを感じた箇所として、私的にはただの胸糞映画でしかなかった「ミッドサマー」の要素を抽出すると「パッとしない女の子が突然女王様に選ばれる」ロマンティックコメディの側面があるというのは感心することしきりでした。
本の内容をここで全部書いてしまうのはいけないので、私的にこの本で身につけたいなと思った箇所を上げると「図に書いてみる事で内容を可視化し、理解に役立てる」というテクニックは使えるなと思いました。一応映画等を見る時はその中で気になった箇所をノートに書くという事をしていましたので、そこからさらに図式化を加える事で読み解く力が上がるのではないかと思っています。
もうひとつ本書から学べた事は、この方の文章がとてもかっちりしている事と、ライティングの基本技術である「PREP法」を守って書いているんだなと感じました。「PREP法」ですが、結論(Point)の「P」理由(Reason)の「R」具体例(Example)の「E」最後にまた結論(Point)という順番で書くと分かりやすい文章になるというもので「文章ってどういう風に書けばいいの?」と困っている方にも参考になるという点でも本書は優れているのではないかと思います。
「トイレに行くシーンはヤバイ(何故ヤバいのかは本書を読んで確認してね)」🚽🪠🚻🧻